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誘われるのが苦手なら「断る力」をマスターしよう

みなさん、こんにちは。
カウンセラーの佐原です。

久しぶりの更新になってしまいましたが、今日は前回の続き、

「気乗りしない誘いをどう断るか?」問題を考えて行きましょう。

前回の記事

『「LINEでつながりましょう」と言われるとゾッとしてしまう問題』

人よりも一人の時間やスペースが多めに必要な内向型人間。

他人の感情まで感じ取って気遣ってしまって人と会うと、どっと疲れてしまうエンパス気質。

神経が敏感であるがゆえに、人と会って遊ぶような大きな刺激を受けると回復に長めの休息が必要となるHSP体質。

それぞれに若干の質的な違いはあるものの、あまり自分を人間関係に晒し続けることができないという意味では同じですね。

多くの内向型やHSPは休日の全てを人と会う活動に回すのが負担で、できれば一人でゆっくり休息したり内向する時間を確保したいと思っています。

そのため、人からの遊びのお誘いを無意識に恐れていたりします。

そこで、そんなみなさんの武器となる「断り方」について今日は深めて行きましょう。

突然の誘いは一旦、保留にしよう

ある日、会社の同僚が言います。

「今度飲み会するんだけどおいでよ」

ドキッ!

このドキッ!は、普段から飲み会や社交のお誘いを恐れていることから来る、いわば反射的な反応ですね。

この時に大切なのはあなたは本当はどうしたいのか?です。行きたいのか?行きたくないのか? あなたの本心とつながることです。

ですが意外にこれが難しく、特にエンパス気質の方は自分の感情と、相手の期待が混ざってしまうので、咄嗟に誘われると、その瞬間には自分の気持ちが分からないという方が少なくないのです。

そして、ついつい相手の勢いある感情(おいでよ)に影響されて、反射的にOKを出してしまい勝ちです。

そして家に返って一人になってみると、あれ?私…全然行きたくない…。むしろ嫌!と、後になって自分の本心に気づく方が多いのです。

エンパスのみならず、内向型の皆さんも自分の本心につながらるには深く内面に潜らないといけないので、とっさの判断が難しいものです。

ですので、判断に迷ったり自分を失っていると感じたら、一旦は返事を保留にする技術をマスターしておきましょう。

「あ。そうなんだ。うーん。どうかなー。ちょっと考えさせて返事させて。最近ちょっと立て込んでてねー。みんな行くの?」

などと言って、詳細を聞き出しておいて、判断は持ち帰りましょう。

一人になってしっかり自分の本心と繋がれるようになってから決めましょう。本心とつながるためのスキルは心理療法の基本であるフォーカシングです。

自分の内蔵感覚を感じながらそこが何を訴えているのかをよく探ってください。

そして頭でもスケジュールの状態や、その経験から得られるものもよく吟味した上で決断しましょう。

大切なのは自分で「決める」ことです。

誘われたから仕方なしに参加するというスタンスでは相手に対しても、自分に対しても失礼になります。

そして、何よりこの姿勢は自分の潜在意識に「私には自分の人生を決定する力は無い。私の人生を決めるのは他者である」という強烈な刷り込みとなり、自分の人生を自分でクリエイトしていく力を奪います。

ですのでよく吟味して、もし「参加する」と自分で決めたら、それは「参加したいから自分の意志で参加するのだ」と、しっかりと自分事にしておきましょう。

そうすることで潜在意識は主体的にその場に参加することになり、結果、自然に心が開き、流暢に言葉が流れ出し、その場の会話を楽しめるようになります。

自分で責任を持って決めるということは、それに参加した後の体験の質までも変えてしまうのです。

ですので、中途半端に返事して仕方なしに参加するくらいなら、一旦保留にしてでも自分自身の決断の結果として返事するようにしてください。

それだけで、潜在意識持つ決断の力を体感することができます。

私達は自分で決めたつもりもないのに学校に行かされ…、宿題をさせられ…、部活に入らされ…、そうやって自分が決めていないのにやらされるというマインドセットに馴れてしまっています。

逆に言うと、このマインドセットを変え、自分の決断と選択に変えて行くと、人生から力を取り戻し、自分の力で人生をクリエイトする力を拡大して行くことができます。

細かいことですが、こだわってみてくださいね。

断り方よりも大切なこと

さて、それではよく考えた結果、自分の中で今回の誘いは断ると決めたとしましょう。

では、どう断りましょうか。

皆さんならどのように断りますか?

「ちょっと最近疲れてるから今回はやめとくね。」

「ちょっと都合がつかなくて…」などなど、

相手を嫌な気持ちにしないためにも、いろんな言い訳を用意してオブラートに包むわけですが、大切なのはその言い訳の選択ではありません。

ここでも大切なのは、自分は「断ると決めたのだ」という、その決断の深さなのです。

行かない、参加しないと決めたら、腹の底を感じながら「よし、行かないことに決めた!」と念じてギュッと下腹部に力を込めてください。

そして胸から足先まで、全身の体感で参加しないという感覚とリアリティを選んでください。

「参加する」という選択をした世界と、「参加しない」という選択をした世界が、パラレルワールドとして存在しているとして、「参加しない」ワールドに全身で入って行き、「参加する」ワールドを消し去るようなイメージです。

全身全霊で参加しない。後ろ髪引かれる思いも全部断ち切る。相手に嫌な思いをさせることも、自分が悪者になることも受け入れる。

そのような清々しいまでの覚悟。正々堂々とした感覚になることが「決断」です。「決」めて「断」ち切るということです。

決断とは思考の仕事ではなく身体感覚を伴う、いわば体術なのです。

その体術で全身全霊で「NO」になっていれば、その断りは清々しいほどの爽やかさを伴い、相手に嫌な感覚を与えないものです。

申し訳無さのエネルギーが鬱陶しい

逆に、もしこちらに「断って申し訳ないな」というような迷いがあると(それはつまり決断が甘いということですが)そのドロッとした後ろめたい思いが相手の気を引いて、鬱陶しいと感じさせるのです。

申し訳ないという立ち位置は無意識に自分を相手より上の立場に置いていますし、同情しています。

でも誘った相手はもちろん、断る私達より下にいるわけではありませんし、同情される筋合いも無いのです。

腹にしっかり「行かない」という曇り無い意志を置いて、爽やかに「ごめん。今回はやめとくね。」だと、相手は「そうなんだ。了解。」と爽やかに受け入れられるのに、

腹に「行きたくないけど申し訳ないし、嫌われたくないな…。でもやっぱり嫌だし、断る」というような多くの思いが混ざり合った純度の低い意識で断ると、

「なんで?なんで行けないの?」と、その不純な感情に反応して、相手もあなたの断りをスッキリとは受け入れにくくなります。

こちらの感情や意図の純度が相手に共鳴しているのです。

この決断の深度、選択の純度が上手に断ることの本質であり、あとの言い訳や言葉のチョイスなどは枝葉に過ぎません。

決断の力を習得しよう

決めて断つ。

断ち切るのは、私達の中にあるもう1つの可能世界であり、退路であり、嫌われたら…という邪念や、でもな…というような迷いの心です。

それには下腹にある臍下丹田(おへその下10センチのポイント)の身体感覚が大切です。

カウンセリングではよく伝えていますが、丹田に自分の意識を置けるようになると、相手の感情に左右されず、申し訳ないなどと罪悪感を感じることもなくなります。

丹田は意志力のセンターなのです。

額は思考のセンターであり、胸は感情のセンターです。

そして私達が得に意識して作り上げなければいけない武器は、意志力のセンターである丹田です。

腰骨を立て、背筋を伸ばし、精神を統一するような状態で、丹田にギュッと力を込め、そこで決めるつもりで、今回は断る!と腹で念じましょう。

そしてそれに抵抗する「でも申し訳ないし」「嫌われたくないし」という思いとは関わらずに受け流して、腹の決断の感覚を持っておきましょう。

そして、その状態で口頭でもLINEででも、爽やかに断り、更に腹に力を込めることで、その後の「申し訳なかったかな」というような後ろめたさをスルーしましょう。

丹田にいる限り「あーだこーだ」は出てきませんし、決して心が傷つくことはありません。

思考のセンターである頭はいくら迷えど、丹田は迷うことがありません。

これはHSPやエンパスの方が周りに流されずに生きるためにも、自分の人生を自分の選択で作っていくためにも、とても大切な身体意識です。

体術としてぜひ習得してくださいね。

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