みなさん、こんにちは。
今日はみなさんを苦しめる内的な違和感と才能についてのお話です。
それでは、どうぞ。
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自分の中にずっと子供の頃からある異物。
それのせいで周囲と馴染むことが難しく、いつも邪魔をするもの。
実を言うと、それこそが天より与えられたギフトであり才能なのだけど、多くの人はそれを悩みとして体験するようです。
どうして自分はこんなに冷たいんだ!とか、
繊細なんだ!とか、
クヨクヨするんだ!とか、
嫉妬深いんだ!とか、
空気が読めないんだ!とか、
ミスが多いんだ!とか、
気付かないんだ!とか、
テンション低いんだ!とか。
周りのみんなは当たり前にできているのに、自分だけ…。
それは才能の影の部分を体験しているわけです。
そして、影の部分があるということは当然、光の部分もあるのです。
異物として体験してるものの光の側面。
それが才能です。
つまり別の言い方をすると、影や悩みはあなたが何者であるかを教えてくれているガイドなのです。
早い時期から、その影の部分を肯定して見守ってくれる大人が身近にいた人は幸せ者です。
その陰を後見し、そして光の側面を引き出し、社会に役立てるように導いてくれる大人。
本来教育者とはこの役割を担うべきなのですが、現実にはなかなか難しいものです。
だから多くの人は、その作業を自分自身で取り組まなければなりません。
自分の中に嫌悪感とともにある異物を、それでも否定しないように大切に温めながら、その部分に表現の自由を与えてみる。
そこから光の側面が表れるように時間と努力を与えて磨き上げる。
そしてやがてはそれを人に役に立つものとしてパケージングして、世に問わなければならない。
それは異物を社会化させるということです。
なかなか怖い作業ですね。
でもそれによって、周りと自分を隔てる異物としてあったものが、周りを助け、周りとつながるための力となるわけです。
社会の中にあなたの居場所を与えてくれるわけです。
そこまでいくプロセスは怖いし痛いけれど、異物を押し殺して周りに自分を合わせるような涙ぐましい努力よりも、遥かに清々しくてやりがいがあるものなのですね。
それは生きるということの、かなり核心にある悦びだと思います。
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さてさて、ここまで読んで頂いて、「人に迷惑ばかりかけてきた私の中の異物が、才能だなんて信じられない…。」と思われた方も多いかと思います。
でも、たくさんの悩みと向き合ってきた経験から言って、それは真実なのです。
悩みを作っている強いこだわりのエネルギーを解いていくと、決まってそれはその人の才能だと解ります。
1つ例を出してみましょう。
「私はダメな人間だ」と自分を責めている女性がいました。
なぜそんな風に考えるようになったかというと、子供の頃から母親がそう言って自分を責めていたから。
だから自分はダメな人間だと思い込んでいて自信が持てないのだと言います。
でも大人になって冷静に考えてみると、あきらかに母の言うことは間違いだと分かります。
その方には良い面もたくさんあります。
その良い面を認めてくれる人たちともたくさん出会ってきました。
では、なぜ大人になった今でも母の言葉にだけ影響力を持たせているのか。
その心理を紐解いていくと、その方の母親に対する深い愛情と忠誠心が働いていることが明かされていきます。
母の呪いに毒され続けることを通じて、その方の無意識は母への愛を表現し続けていたのです。
ひどい母だと分かっていても、自分の心の中に母の居場所を与え続けていたのです。
自分の痛みよりも母との絆を大切にしていたのです。
その人は自分には自信も才能も無いと言いましたが、私には深い愛情と忠誠心と絆を作る力がある女性に見えました。
きっと良い家庭を作るでしょう。
そういった気質がなければ、同じ母の言葉でも「おかんヒステリーやったわー。ほんま最悪!」で終っているのです。
その方は「なぜ自分はいつまででもねちっこく過去を引きずるんだろう…」と悩んでいましたが、そのねちっこさは愛情という成分でできているのですね。
つまり、彼女は愛の人です。
そんな風に、悩みを生み出すエネルギーは、その人の才能でできています。
さて、それでは、あなたはどうでしょうか。
あなたは今なにを悩みとして経験しているでしょうか。
その内なる異物感を肯定し、力を与え、声を与え、光として支え、社会化させるとすれば、あなたはどんな体験をするのでしょうか。