みなさん、こんにちは。
今日は、人から怒られるダメージを最小限に抑える方法について書きました。
今の時代、叱られたり怒られたりして精神的にダメージを受けながら仕事をしていらっしゃる方が多いのではないでしょうか?
そのダメージはもしかすると、あなたが受ける必要の無いものかもしれません。
でも、どうやって怒られるダメージを回避するのか、そのための具体的な方法は最後に書いていますが、途中の原理を理解していただくことがとても大切です。
少し長くなりますが、良かったら読んでくださいね。
上司もお客さんもモンスター化している
先日、友人がプリプリ怒りながら話していました。
「あ~~もぉ~~。腹立つわ~~~!!!」と。
どうやらモンスター化したお客さんのことらしい。
彼女は配送業者でパートをしているのですが、とあるお客さんが引っ越しのために住所が行き当たらず、電話を入れたそうです。
「住所が変わっていたので荷物を一度持ち帰りました。」と。
そして新しい住所を聞き出し、「明日のお届けになります。」と伝えると、途端にお客さんの声色が変わり、
「はぁ? 明日? 他の業者なら今日届きますよね? どうして明日なんですか? 」と来たそうです。
「すみません。お歳暮のシーズンでして、どうしても今日は手配できないのです。すみません…」
「はあ? それはそっちの都合でしょ。あんたじゃ話になりません。上の者を出してください。」
そこで上司に代わったそうですが、結論は同じです。
「すみません。どうしても明日の配送になります…。」と。
すると「それだったら、もう送り主に連絡します!」と更に怒りだしたのだとか。
送り主に電話しても何もならないと思うのですが、実際にそのお客さんは送り主に電話したそうで、その後は更に大変なことになり時間を取られたそうです。
「あ~~~~。腹立つわ~~~!!!」と友人はプンプン怒っています。
「普通に明日で良いやんな? なんであんなに嫌な人がいるんやろ…。信じられへん…。」
本当にそうですね。それほど今日の配送にこだわる荷物とは何だったのでしょうか?
聞いてみると、その荷物とは、
お歳暮のビール
だそうです…。
「あ~~~~。腹立つわ~~~!!!」
友人はプンプン怒っています。
こういう理不尽なことって仕事をしているとよくありますよね。
その相手が今回のようにお客様のこともありますし、上司や同僚のこともあります。
必要以上に厳しかったり、なぜか怒っていたり、意地悪だったり。
いったいなぜ彼ら(彼女ら)はあれほど怒っていて、あれほど理不尽なことができるのでしょうか?
純粋に不思議ですよね。
彼らの怒りの本当の理由
私は仕事を通じていろんな方にセラピーを施して来ましたが、そういった経験からこういった方の内面に何が起こっているのかはだいたい想像がつきます。
例えば先の理不尽なお客さんにセラピーをすると、おおよそこんな流れになります。
「今日荷物が届かないことに凄く腹を立ててますね。その怒りをどこで感じていますか?」
「胸の辺りですね。」
「では胸に意識を向けて、その怒りの感覚を丁寧に感じてみてください。なんと言っていますか?」
「…。誰も私を大切にしてくれない…。 腹が立つ。」そう言いながら涙が溢れてきます。
「奥に悲しみがあるようですが、そこを感じてみてください。何と言っていますか?」
「…。淋しい…(泣)」
「何があなたを淋しくさせているのですか? 胸の淋しさを丁寧に感じてみてください。」
「…。最近ずっと旦那が私に冷たい…。」
「それで淋しかったんですね。本当はどうして欲しいと言っていますか?」
「旦那に優しくして欲しい。私の話を聞いて欲しい…(しばらく涙を流す)」
とまあ、これは1つの例えですが、だいたいこんな感じで進みます。
つまり、
荷物(ビール)が今日届かないってどういうこと!!と友人は怒られたわけですが、そう言ったお客さんの怒りの本当の原因とは、
「旦那が優しくしてくれないから淋しい…。」だったりするわけです。
友人に言うと「知らんがな!!」と返ってきそうですが、実際にそんなものなのです。
心理療法でいろんな人の心を解いていくと、分かってくる1つの真理。
それは、
『人は自分が何に怒っているのか、本当の理由を実は知らない』
ということです。
では、あなたはどうでしょうか?
会社で理不尽な怒られ方はしていませんか?
・ちょっと仕事の段取りが悪いと、ガミガミと怒られる。
・少しミスをすると怒鳴られる。
・感情的にネチネチと嫌味を言われる。
そういった誰かの怒りによって、ダメージを受けていませんか?
そういった誰かの怒りによってあなたの精神に喝が入り、凛とした緊張が生まれて仕事が上手くいくのであればそれは受け取るべきお叱りです。
仕事に必要な刺激です。
でも、もしその怒りによって傷ついたり自己嫌悪に陥ったりするとしたら、
相手の怒りはあなたのミスとは何の関係も無いのかもしれません。
相手の怒りの本当の原因は、
保有している株の損失が膨らんでいることかもしれませんし、
自分の人生はこんなはずじゃなかったのに…という不満かもしれません。
人の怒りのほとんどはこのような個人的な感情が、誰かのミスをきっかけに噴出したものです。
ですので、それをあなたが背負う必要はありません。
自分のミスの分だけ怒りを受ければ良いのです。
その割合はおおよそ5%くらいです。
それ以外はあなたが受け取る必要のない怒りです。
でも、そうは言ってもいったいどうやって怒りを『受け取らない』ということが可能なのでしょうか?
はい。
それには方法があります。
怒られるダメージの減らし方
人の怒りを正面から受け取らないためには、
怒られている最中に、腹の下(臍下丹田)にギュッと力を込めて、逆に肩や手など上半身の力は緩めてください。
おしりをギュッと締める方が上手くいく人もいます。
それが神経過敏のスイッチをオフにする身体の使い方です。
その上で「あぁ、この人いろいろ溜まってるんだなぁ…」と思いながら、「はい。はい。すみません。」と相手に合わせて相槌を打ちましょう。
相手のリズムにチューニングするつもりで、「はい。はい。すみません。」です。
腹に力を込めて、肩は力を抜いてです。
餅つきの合いの手のように、相手のリズムとしっかり同調しつつ「この人いろいろ溜まってるんだなぁ…」と思いつつ、そのストレスを受け流してあげようと意図してください。
ボクシングのミット打ちの要領ですね。
ボクシングのトレーナーはパンチをミットで受けてあげることでボクサーを育てますよね。
それと同じで、相手の怒りに「はい。はい。」と応じることで、ストレスを開放して助けてあげようと意図しましょう。
(相手と戦う意図ではなく、防御する意図でもなく、「助ける」という意図を持つことがあなたを強い立場に置きます)
そして、そうしながら怒っている相手の顔の表情をよく見て観察してください。
人は人に恐怖を感じる時、実は相手のことをほとんど見ていません。
相手を見ずに自分の想像の中に逃げ込んで、恐ろしい想像によって自分で自分を怖がらせているものです。
ですので、恐怖から身を守るためにはしっかりと相手を見ることです。
まつ毛の数やシワの数をかぞえると良いです。
そうやって、ミット打ちの相手をしてあげるコーチのような姿勢で相手の怒りに接してください。
そして、怒られる場面が終わって一人になったら、次のような儀式をしてください。
目の前に相手を想像して、相手から受けたダメージを感じながら声に出してこう唱えます。
「これは私の問題ではありません。あなたの人生の問題です。あなたの感情は私には背負えません。持ち主のあなたにお返しします。」
そう言って頭を下げて、相手の方に手を伸ばし、相手から受けた怒りのエネルギーやダメージを自分の身体から相手の身体に流しこむイメージをしましょう。
エネルギーが実際に身体から抜けて、相手に流れていく感覚を感じてください。
これで、ほとんどダメージを負うことなくやり過ごすことができます。
覚えておいてくださいね。
怒られる時はギュッと腹に力を入れて、ミット打ちのコーチの立ち位置です!
「おお!今日は随分と良いパンチだな。溜まってるな〜」みたいな心持ちで「はい。はい。すみません!」です。
お互い頑張りましょう。
さあ、今日もあなたのリングへ!(笑)
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今回も役立つ記事、ありがとうございます!
薄々そうじゃないかとは思ってましたが、この記事を読んでクレーマーの心の状態ってやっぱりそんな感じだったのかと、納得がいきました。一つの意見として耳を傾けても、個人が責任を取って心に傷を負う必要はないんだとわかりました。
昔、量販店のお仕事で、お客様の希望の品揃えがなかったとかで、小一時間土下座させられる社員を見た事があります。(近年、全く同じ状況で侮辱罪で逮捕されたクレーマーのニュースを聞き驚きました。)
私もクレーマーに遭いました。お客様がお怒りの時にその場に居合わせただけで、店長達と謝罪に行く羽目になった事があります。お客様の家へ行くと奥様は優しく迎えてくれました。ご本人は相当お酒飲んでいて「お前らはダメだ。自分も仕事で飛び込み営業とかしているけど、ちゃんとお客様に対応しているんだぞ!」とか説教を言い続けました。これはまさに、佐原先生の言う話の典型だったかも。店長はこういう対応に慣れてるのか、帰りの車で怪談話なんかしていました(^◇^;)
人間って変に理性的で、正当な理由を作った上で相手に感情をぶつけてしまうんですね。
しっかりとミット打ちに徹するという事、これは一生の知恵になりそうです。